e-TaxシステムQ&A抜粋

国税局の「国税電子申告・納税システム(e−Tax)ホームページ」に掲載されている Q&Aから、気になるものをピックアップしてみました。
この他の良くある質問に対する回答・細かな部分についてや最新の情報は上記国税局のホームページに記載されていますので、ご覧になられることをお奨めします。
 
e-Taxを利用する場合には、セキュリティが重要となりますが、セキュリティ対策は万全なのでしょうか?
 
納税者等の方に安心してe-Taxを利用していただけるよう、個人情報などのセキュリティの確保に万全を期しています。
セキュリティの性格上その詳細は公開できませんが、主な対策は次の通りです。
  1. 利用者識別番号・暗号番号による利用者の特定
    e-Taxへログインする際には、なりすましや不正アクセスを防止するため、利用者識別番号および暗証番号を入力することにより、利用者を特定することとしています。いずれも他人に知られると、なりすましや不正アクセス等によるトラブルの原因になることが想定されますので、利用者の方本人の責任において盗難などの事故が起こらないよう厳重に管理する必要があります。
  2. 電子署名の添付による作成者の特定、改ざん防止
    送信データが適正に本人によって作成されたものであるかを保証するため、申告のデータには電子署名(電子証明書の添付を含む)を行うこととしています。
  3. 送信データの暗号化
    ネットワーク上を流れる個人情報は、暗号化通信技術として事実上の世界標準であるSSL(Secure Socket Layer)128bitを採用することにより暗号化することとしています。
  4. データベース等の保護
    個人情報を記録しているデータベースやサーバは、ファイアウォールとアクセス監視システムにより不正アクセスやデータの破壊から保護されています。

電子署名はなぜ必要なのですか?
 
インターネットは接続さえすれば、いつでも、どこでも世界中のコンピュータにアクセスすることができる大変便利なネットワークですが、オープンな通信網であるため、なりすましや改ざんなどのリスクが生じる事が考えられます。
一方、納税申告等は、納税者の方の権利・義務に大きな影響を与える手続きであるとともに、その内容は納税者の方のプライバシーそのものであることから、セキュリティの確保が極めて重要となります。
したがって、申告等データを送信する際には、そのデータについて、利用者の方本人が作成し、改ざんされていないことを確認できるよう、更には記名押印に代わるものとして、他省庁の電子申請等においても原則として利用されている電子署名を行っていただくこととしています。
なお、電子署名を行うためには、事前に電子証明書を取得しておくとともに、利用される電子証明書がICカードに格納されている場合には、ICカードリーダライタ等の準備が必要となります。  

電子証明書とは具体的にどのような物が使えるのですか?
 
e-Tax利用の際には、申告等データに利用者が電子署名を行うことになりますので、その電子署名に使用する電子証明書を事前に取得する必要があります。e-Taxで使用できる電子証明書は、次のものになります。

具体的にe-Taxにおいて使用可能な電子証明書として次のものがあります。なお、具体的な取得方法及び費用につきましては、各電子証明書の発行機関へお尋ねください。

「商業登記に基礎を置く電子認証制度」に基づく電子証明書
法務省が運営する「商業登記認証局」が発行するもの。なお、電子証明書の申請受付、発行等は、法人等の登記を管轄する全国の登記所のうち指定を受けた登記所で行われています。
地方公共団体による「公的個人認証サービス」に基づく電子証明書
地方公共団体の認証業務に関する法律に基づいて、申請者の住民票のある市区町村で発行されるもの。
その他国税庁長官が定める電子証明書
上記以外で、国税庁長官が定める電子証明書は、次のとおりです。
  1. 日本税理士会連合会
    税理士証明書発行サービスに係る認証局が作成する電子証明書
  2. 株式会社帝国データバンク
    TDB電子認証サービス Type A に係る認証局が作成する電子証明書
  3. 日本商工会議所
    ビジネス認証サービスタイプ1に係る認証局が作成する電子証明書の内、タイプ1−Aの電子証明書
  4. 株式会社ミロク情報サービス
    MJS電子証明書発行サービスに係る認証局が作成する電子証明書
  5. 日本認証サービス株式会社
    Accredited Sign パブリックサービス2に係る認証局が作成する電子証明書
     
国税庁長官が定める電子証明書は、電子署名法の特定認証業務の認定を経た上で、政府認証基盤(GPKI)のブリッジ認証局と相互認証を行っている認証局が作成した電子証明書のうち、e-Taxで使用可能であることが確認されたものです。
 
参考
電子証明書の有効期間
電子証明書の有効期間(証明期間)は、それぞれ発行する認証機関で定められることとなっており、各認証機関に確認する必要があります。商業登記認証局の場合、3か月から27か月まで3か月単位で利用者が指定できることとなっています(16年5月末現在)。また、公的個人認証サービスにおいては、一律3年となっています。
電子証明書等の取得費用
電子証明書の取得費用は、それぞれ電子証明書を発行する認証局によって定められるものであり、発行する認証局によって異なりますが、「商業登記認証局」の場合は、証明期間が12か月の場合、7,900円となっています(16年5月末現在)。
また、地方公共団体による「公的個人認証サービス」を受けるためには、住民基本台帳に記録のある市区町村の窓口でICカード(住民基本台帳カード)を入手します。住民基本台帳カードは各地方公共団体により異なりますが、1枚500円程度で取得できます。
市区町村の窓口で電子証明書発行申請書及び住民基本台帳カードを提出し、電子証明書の発行を受けます。電子証明書(原則3年間有効)は、1通500円程度で取得できます。
ICカードリーダ等
電子証明書を発行する認証機関によっては、電子証明書がICカードに格納されている場合がありますので、この場合は、別途ICカードリーダ及びそれを使用するためのデバイスドライバが必要になります。また、その他の媒体を使用する認証局においても、専用のソフトウェアが必要になる場合があります。
詳しくは、電子証明書の発行機関へお問い合わせください。

開始届出書を提出する際の本人確認はどのように行うのですか?
 
開始届出書には、住民票の写しや商業登記簿謄本など、次の書類を添付または提示していただくことにより、本人確認を行うこととしています。
【納税者がの方が個人の場合】
次のいずれかを添付または提示していただくこととしています
  • 住民票の写し、住民票の記載事項証明書、戸籍の附票の写し、または印鑑登録証明書
  • 健康保険証、国民年金手帳または運転免許証の写し
  • 上記のほか、官公署から発行または発給されたもので、氏名および住所を確認できるもの
【納税者の方が法人の場合】
次の区分により添付していただくこととしています
  1. 登記している法人(外国法人を含む)にあっては、当該法人の登記簿謄本または抄本(支店等で、登記がなされている場合は、当該支店法人の登記簿謄本でも可能)
  2. 上記以外の法人にあっては、当該法人の定款、寄付行為、規則または規約等の写しで、名称および所在地並びに代表者の氏名が記載されているものおよび代表者の住民票の写し

開始届出書を提出した場合、必ず電子申告を利用しなければなりませんか?

e-Taxは、書面による申告書等を持参又は送付により提出する方法に加え、電子データの形でインターネットを通じて送信するという提出方法の選択肢を納税者等に提供しようとするものですので、開始届出書を提出したからといって、必ず電子申告等をしなければならないものではありません。
従来どおり書面による申告書等を提出することは可能です。申告のみ、あるいは、納税のみというように、一部に限った利用も、もちろん可能です。
もっとも、e-Taxへの最終ログインからログインしないまま5年間経過しますと、利用者識別番号が失効しますので、その後、e-Taxを利用しようとする場合には、改めて開始届出書を提出していただくことになります。
なお、e-Taxにより申告を行った翌年(翌事業年度等)分の申告書等の用紙は送付されません(振替納税の届出をされていない方は、納付書は毎年送付されます。)。その代わりとして、個人の方の場合は、1月中旬頃、法人の場合は、決算月の翌月中旬頃に申告に当たっての注意事項のほか、予定納税額や中間申告分の税額等を表示したメッセージをメッセージボックスへ格納することとしていますので、申告等データを作成する際には必ず確認してください。

利用者識別番号及び暗証番号を誰かに知られてしまった場合(紛失・盗難等)、システム上で当該番号を無効とすることはできますか。また、どこに連絡をすればいいですか。

利用者識別番号や暗証番号は、あくまでも利用者本人の責任において盗難等の事故が起こらないよう管理していただく必要がありますが、万一、盗難等によりやむを得ず利用者識別番号を変更する必要が生じた場合は、所轄の税務署長に「国税電子申告・納税システムの利用の取りやめ」に関する変更等届出書及び開始届出書を提出していただくことにより、利用者識別番号及び暗証番号が再発行されることになります。
なお、暗証番号のみの変更が必要な場合には、所轄の税務署長に「暗証番号等の再発行」に関する変更等届出書を提出していただくことにより、暗証番号が再発行されることになります。

関連項目
電子申告開始
住基カードについて
住基ネットと住基カード
住基カードの取得
参考
国税電子申告・納税システム(e−Tax)
総務省・住民基本台帳ネットワークシステム