URDAを全編鑑賞して思ったこと。
『謎な部分がある・・・』
で、ロマのフさん。その謎に答えてくれません(笑
謎は謎のまま、真実を知る由もなく・・・・・・いつか謎が明かされる日を心待ちに。そのうちケネディ大統領暗殺の真相も明かされることですしね(遠い目
では、URDAの謎を追ってみましょう。
URDAの謎。というか、いろいろ突っ込まれてるところを列挙してみる。
なぜ、エルナはクリスが自分であると気付かなかったのか。
なぜ、グリムはクリスがエルナであると気付かなかったのか。
という2点。
今以前、過去で認識のある二人。親子として生きてきた二人なのに、クリスとエルナの関係に気付くことの無かった二人。
いろいろと考えました。で、結果がでました。もとい、出しました。
なぜ、エルナはクリスが自分であると気付かなかったのか。
まず、過去に飛ばされたクリスはグリムヒルトに拾われ、エルナとなって新しい人生を歩むことになります。そう、記憶を消去されて。
すなわち、エルナはエルナ以前の記憶、クリスであった頃の記憶を失っていた。だから、記憶からクリスと自分が同一人物であると認識することができなかった。
だが、記憶から認識できずとも、姿から認識できるはずである。なのに、なぜ気付かなかったのか?
良く考えてみよう。時代は第二次大戦中である。そして、エルナは軍人さんの娘である。しかし、その存在は娘というよりも、『冷酷無慈悲な駒』といった感じである。
『任務の為なら女子供も平気で殺せた(Jさん談)』とまで言われているのだ。つまり、それ相応の訓練を受けているのである。しかもかなりのスパルタである。グリムヒルトとの戦いを見れば、物凄いではないか。
そんなエルナに、自分の姿を確認できるほどの余裕があっただろうか。10年という月日は長い。その大半を訓練に費やしていれば、自分の姿を確認する暇など、殆ど無いだろう。
拾われたての頃は、あの怪我である。治癒するのにどれほど時間が掛かることか・・・そして目覚めれば全ての記憶を失っている。エルナと名づけれられ、訓練を施される。
だからあんなに目つきが悪く・・・・・・クリスはめっさ可愛いのに・・・(TДT)
故に、己の過去の姿を忘れても仕方ないのである。
もう一つの疑問。
なぜ、グリムはクリスがエルナであると気付かなかったのか。
人間の記憶とは曖昧である。そして、儚いものである。特に、他人のことに関しては。
最も完全に近い形で保存される記憶は、自分に直関係する記憶なのだ。他人のことにまで、気が回らないというのは人間の本質である。それは記憶にも当てはまる。
他人のことも完全に記憶していては、脳の容量が足りない。特に映像を記憶するには相当の容量が必要だ。
だから、他人を記憶する際、人間は無意識のうちに情報を削減するのだ。
たとえば、衣服。
自分が誰かを見たとき、そのときの服装をいつまでも覚えてはいない。どこかの時点で、その情報は削除される。他人を記憶するうえで必要なものは、顔である。衣服は必要ない。
そしてその顔も、年経つごとに更新されていく。いつまでも同じ顔の人間はいない。時が過ぎれば過ぎるほど、顔つきは変わっていく。その変わった顔つきをイチイチ覚えてはいない。いられない。脳の容量が足りない。
人が自分以外の人間の過去の姿を記憶できるのは、写真があるからである。写真があれば、脳に記憶する必要は無い。写真を見ればいつでも過去の誰かを見ることができるのだ。
だが、グリムヒルトは軍人である。エルナは厳しい訓練を受けている。写真・・・撮ってそうにない。どう考えても。
結論。写真が無ぇ。
以上が、よくある疑問の答えである。私的に。
そして、私が感じた疑問。
『何故、ジャネットは銃を手にしたのか?』
物語の最後です。エルナとジャネットは朝日をその全身に浴びます。
そしてジャネットの名台詞。
『皮肉よ、皮肉。私の人生で最っ高の皮肉!』
このシーンを遡り、ジャネットがエルナに近寄っていくシーン。その手には銃が握られている。何故だろうか?銃を持つ、ということは、殺意を持っているということである。
だが何故、ジャネットはエルナに殺意を抱いたのか?
私の考えでは、エルナとクリスが同一人物だと気付いたためではないかと思います。
だからといって殺す必要があるのだろうか? 任務のため?
エルナとジャネットの任務は『URDA計画の阻止』である。阻止は成功したのだ。なのに、何故エルナを殺す必要がある?
エルナ=クリスであると、エルナ自身が気付いたかもしれないから?
そうなると、何かまずいことでもあるのだろうか?
ここまで考えると、謎は深まるばかりである。
この謎を解く鍵は、エンディングテロップ後のムービーでは無いかと私は思う。
『2112年9月3日 ワープ実験中の宇宙船3機が国籍不明機に襲われる』
そう、宇宙船は3機だったのだ。
1機はもちろん、アランとクリスが乗っていたもの。
もう1機はグリムヒルトが乗っていたもの。
となると、もう1機は・・・?
ジャネットではないか? という結論になる。
何より、あの戦闘機。いくら操縦がバイク並に簡単だとしてもだ。バイクはあくまで地上を走るもの。戦闘機は空である。バイクと違い、安定した大地はない。前後左右上下、サインコサインタンジェント、自分の周りすべて空である。
そんな状況下で、敵戦闘機を10機全て破壊し、曲芸飛行なんかもやってのけている。しかも!しかもですよ!初飛行ですよ!?初飛行であんなに軽がるとやってのけてるんですよ?
こう考えると、ジャネットも常人を逸脱しています。
私は、ジャネットは3人目の被検体だと思っています。
となると、ジャネットがエルナに殺意を抱いた理由。それは、何らかの恨みではないか。
過去、被検体として生まれたクリスとジャネットの間には、何かしこりがあったのではないだろうか。たとえば、能力の差。エルナとグリムヒルトで言えば身体能力。
となると、何故ジャネットは過去へ飛ばされそうになったクリスを助けようとしたのか?恨みがあるなら殺してしまえばいい。即座にだ。だが、立場上それは不可能だったのだ。
先にも述べたが、エルナとジャネットの任務は『URDA計画の阻止』である。そしてその全貌を知る者、ヘルマンが死んでしまい、残されたのはクリスである。
クリスはヘルマン以上にURDA計画の全貌を知り、裏まで知っているのである。そのクリスを易々と殺せるはずが無い。連合軍から追われる身になってしまうだろう。
だから、ジャネットは必死なのだ。何とかクリスを未来に送り返してやろうと。クリスを未来へ、自分と永遠に干渉しない時代に送ってしまえば、自分の平穏は守られるのである。
だが、伸ばした腕はむなしく空を切り、クリスは鉄屑にバッサリ切られて(T∧T)しまう。そのクリスを見て、ジャネットはエルナ=クリスであると気付く。
そして不安になる。エルナがそのことに気付いたかもしれない。もしかしたら、連鎖的に過去の記憶も取り戻してしまうかもしれない。そして、いつか自分に気付くかもしれない・・・だから、不安要素は取り除く必要があるのだ。
幸いにもURDA計画は阻止できた。もしエルナが死んだとしても。それは名誉ある戦死だと伝えればいい。不安要素は取り除かなければならない。
だがしかし、エルナは真実に気付くことは無かった。それどころか、クリスを心配している。そしてジャネットは思い直すのだ。
やはり、エルナはエルナなのだと。
こうして、自分が感じた謎は自分の手で解決することが出来た。
うむ、余は満足じゃ・・・・・・あとはロマのフさんが全ての謎を明かしてくださる日を待つばかりです。明かしてください。謎。お願いですから・・・_| ̄|○
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